第5学年2組 算数科学習指導案

指導者 光市立光井小学校 T1佐藤 悦郎  T2川本 晃

1 単元 小数のかけ算とわり算(1)

2 指導の立場
 本学級の児童は、これまでにl/1000の位までの小数の概念や、簡単な加減計算の仕方について学習してきている。【何十(何百)×(÷)整数】の計算では、10やl00を単位として考えれば、かけ算九九で計算できることを、小数の加減計算では0.1や0.01を単位とすれば整数と同様に計算できるという考え方を経験している。簡単な整数の加減乗除の計算は好きで、根気よく取り組む。しかし、小数は具体物で表すことが難しいことから苦手意識をもつ児童が多い。また、解決の見通しを立てることのできない児童や、一つの解決方法が次ヘの応用へつながらない児童が見られ、その能力差は大きい。
 さらに、自分の考えを順序立てて述べたり、友達の考えと比較・検討しながらよりよい方法を見つけ出したりするという学び合いの姿にまでは高まっていない。そこで、量を視覚的に捉えられるように具体物で表す活動を取り入れたり、整数の十進数と比較したりして、友達と話し合いながら自ら課題を解決していくような学習展開を考えることが必要になってくる。

 本単元は、乗数・除数が整数である場合についての小数の乗法・除法の計算の意味について理解し、それらの計算の仕方を考え、適切に用いることができるようにすることをねらいとしている。また、十進位取り記数法の原理に基づいて、整数÷整数の場合で整除されない時や、小数÷整数の場合で被除数の最小の位でわり切れない時は、わり進んだり、概数で表したりすることも学習する。基準とする数を変えてみることによって、既習の整数の乗法・除法に直すことができることを児童自らが発見する喜びを味わわせるのに適している。

 そこで、指導にあたっては次のことに留意したい。
 児童の生活の中にある問題から自分たちで算数的な問いを作らせ、ー人一人に解決の見通し をもたせて意欲的に取り組ませる。
 計算の習熟を図るだけでなく、能力差を考慮した算数的活動や発展問題を取り入れ、思考力 も育てる。また、T・Tによる個に応じた指導を充実し、一人一人に支援していく。
 友達との考えを比較・検討する場を設け、よりよい計算方法を見つけ出したり、数のしくみ のおもしろさに気づかせたりして、友達とのかかわりの中で共に学び共に分かる喜びを味わわせる。

3 目標
(1)小数のしくみや計算のきまりを用いて、乗数・除数が整数である場合についての小数の乗法、除法の計算の方法を進んで考え、活用することができる。
(2)小数の乗法、除法の計算方法を、数の相対的な大きさの見方や小数のしくみ、整数の乗除計算方法をもとに考えることができる。

4 学習の流れ(総時間数15時間)
(1)小数×整数(1位数・2位数)の計算・・・・・・・・3時間
(2)小数÷整数(1位数・2位数)の計算・・・・・・・・9時間
(3)小数の乗除のさらなる意味の理解や定着・・・・・3時間(本時1/3)